
クーリングオフなどについて、その全てを自分で行うことは、費用が安くつくため、非常に魅力的であるといえます。ただ現実問題として、解約を行う際にいくつかの注意点やポイントがありますので、あまり気楽に考えることはお勧めできません。
日常生活の中では、買った商品をレシートと供に持っていくことで、問題なくすんなり返品できたりしますが、スーパーで販売されている数百円程度のものを返品するのとは、意味が異なりますので、これらを全く同じように考えるのは非常に危険なことだといえます。特にクーリングオフしようとする契約は、ほとんどが数万円〜数十万円、ケースによっては、百万円を越すものも珍しくありません。よって、注意点をしっかり踏まえ、対応していくことが必要となります。
ご相談の際、非常に多い事例として、「契約書に書いてある通りクーリングオフすれば問題ありませんか?」というご質問が挙げられます。
結論から申し上げますと、通常であれば問題なく解約可能です。心配は要りません。しっかり解約処理が行われ、既に支払っているお金は、問題なく返金されるかと思います。
ただ問題なのは、これらは「担当者や事業者」によって異なる場合がある、といった点です。事実、クーリングオフできると聞いていたのに、解約出来なかったというケースも多数あります。法律上義務付けられているせいか、どんな悪質で非常識きわまりない事業者であっても、契約書にはクーリングオフの方法が「一応」記載されております。
それに対し、契約書の通り手続きを行ったのに解約に応じてもらえなかった、解約を妨害された、別の契約を結ばされた、脅迫された、などといったご相談は非常に多く寄せられます。統計を取った訳ではないので断言は出来ませんが、日々ご相談いただく事例以外にもクーリングオフできなかった(解約に応じてもらえなかった)ケースも水面下では多数あると思います。
普通に考えればわかるとおり、事業者(担当者)は、「多くの時間」「多額の労力、費用」をかけ、さらに悪質な場合は「ウソまでついて」半ば強引に契約させたわけですから、事業者側(担当者側)としては「できれば解約には応じたくない」と言うのが基本的なスタンスとなることは、むしろ当然のことです。(全ての事業者がそうだとは言いませんが)
また担当者自身にとっても、1契約につき何万円単位で「給料」に影響する場合がほとんどです。これにより担当者自身も、できれば解約には応じたくないといった意図が芽生えることは、やはり当然といえば当然です。(全ての担当者がこういったスタンスであるとは限りません。)
さらにケースによっては、販売した商品が既に使用され、中古品の状態で返品されたり、既にお客様に対するサービス(役務提供)を行なっている場合などもあり、事業者側にとって見れば、解約というのは全くメリットが無いばかりか、むしろデメリット以外の何者でもありません。
では法律上「クーリングオフ」はどのように規定されているかと申しますと、シンプルに「書面で行いなさい」としか決まっていません。
これらを踏まえ「悪質な」事業者や担当者の場合は、いざクーリングオフ(解約)されても何とかなる程度にしか説明しておらず、実に様々な手段の逃げ道を用意していることが多いのが現状です。具体的には、日常生活に影響を及ぼすほどの「説得工作」、執拗な「再勧誘」、悪質な担当者の場合は、露骨な「脅迫行為」などを行ってくる場合もございます。
事業者やその担当者は、勧誘を行っている際の対応と、解約を言い出した際の対応では、がらりと「180度」変化する場合がございます。どんな担当者であっても、勧誘を行っている際は、あくまでセールストークに過ぎない、この点を注意すべきです。
こういったことを踏まえ、契約書どおりクーリングオフの手続きをしたけど、解約できていなかった、支払の引き落としが始まった、商品が送られてきた、こういったご相談が後を絶たないわけです。そこでクーリングオフやその他解約手続きは内容証明で行うことがポイントとなります。
では内容証明で行えば誰でも安心して解約が出来るかどうか、これに関しても非常に注意すべき点や、確認しておく点がたくさんあります。
そもそも悪徳事業者は、セールストークがウソだらけ、契約するまで帰ってくれない、契約するまで帰してくれない、堂々と脅迫行為を行うなど、勧誘の時点で「違法行為が満載」です。
また解約手続きを行う際、しなくていいことなのに「しなくてはならない」、出来ることなのに「出来ない」、などといったやり取りがよく起こります。
例えば違約金の請求であったり、解約手続きの成否についてなど、事業者が言っていることのどこまでが本当で、どこまでが嘘か、これらを正確に判断できないことで多数の問題が生じるケースが多々あります。
悪徳事業者は、上記の通り何でもありなケースが多く、基本的に思いつきで話を行いますので、法律上、何の落ち度もない手続きをしていても平気で嘘が返って来ることもあります。これにより、再契約などを結ばされるケースもも非常にたくさんあります。 こういったことは会社ぐるみで行うこともあれば、担当者が自分の売り上げや給料のために行うこともあります。
よって悪質な事業者や担当者の場合、または悪質っぽい印象を受ける場合で、自分で手続きを行う際は、必ず内容証明を用いた上で、最低限の知識くらいはあったほうが、これらに対抗する際に非常に効果的となります。
「インターネットに書いてあったから」などといった主張や理論は、あまりお勧めできません。
もちろん、ご自分で手続きする自信のない方や、時間のない方は、専門家へ依頼して解約を全て任せてしまうのも一つの手段となります。
(福井行政書士事務所)
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